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2010年10月25日

省エネ効果が期待できる屋上緑化

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右図は夏季における屋上面の温度について、屋上緑化を行ったものと行わないもので比較した図を示しています。これによると、屋上緑化を行った建物は、気温が上昇する日中で緑化を行っていない建物より大きく屋上面の温度は低いものとなっている。特に日中の気温がピークを向かえる12~13時前後では30℃以上の差となっています。

これは屋上緑化で必要となる植床土壌が建築スラブに熱を伝えないことに起因しており、特に緑化に対する灌水を過不足なく与えることで、熱の躯体伝導を大きく減らすことができるものと考えられます。

屋上面の温度を下げることができれば、必然的に建物内部の温度が下がり、エアコンなど空調設備の稼働率を減らすこととなり、電力や重油などエネルギー媒体の節約となります。

近年、緑化による荷重を軽く抑える事が可能な、浅層によるセダム緑化を行った室温、天井温度と、緑化を行っていないものを比較すると右に示したように、最大で3℃程度緑化を行った方が低くなります。比較的乾燥に強く水を必要としないセダムを用いてもこの程度の差が生じており、灌水を適宜行うことでより大きな効果が得られるものと考えられます。

そこで私たちは、
(1)緑被率を大きくとり、熱の躯体伝導を抑制すること
(2)最小限度の植床土壌厚での緑化を行い、イニシャルコストの軽減を行うこと
(3)芝生や地被類を多用することで、薄い植床土壌厚でも緑化が可能となること
(4)自動灌水装置を利用することで、室内温度の低下を図ること


以上4つの基本的な方針の基に、省エネを目的とした屋上緑化を目指しています。

2010年10月26日

建築物保護効果に繋がる屋上緑化

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屋上緑化がもたらす建築物保護効果の1つは、前述した熱の躯体伝導を抑制する断熱効果によるものであると言えます。前ページ右上のグラフを見ると、屋上緑 化を施した屋上面の温度の日温変化が4℃に対し、非緑化では42℃に達しています。コンクリートの膨張率α=1×10-5とすると、長さ50㎝スラブに対 して非緑化では1日の伸縮量は21㎜にも達し、緑化面では2㎜とは大きくかけ離れた値となっています。これは、屋上面におけるスラブのクラック、躯体壁面での接合部における防水層の損傷などに、大きく影響するものと考えられています。

もう1つの大きな効果として、土壌の緩衝機能による酸やアルカリの中和があります。酸やアルカリはコンクリートに対して悪影響を与えることが判明しており、たとえばph3.0の酸性雨が降ったとしても、土壌を通過した雨水はほとんど中性にかわってしまい、コンクリートに対する影響はないものとなります。
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右の写真は、上が非緑化面、下が緑化基盤下のスラブで、表面のフェノールフタレイン反応を見たものです。正常なコンクリートはアルカリ性を呈するものであり、緑化していないスラブにおいては完全に中性化した状態であり、かつコンクリートの劣化から細かいクラックが発生していることがわかります。

このように、屋上緑化は建築物の耐久性を向上させ、防水を目的としたシンダーの耐久性をも大きく向上させる手法であり、建築物所有者にとっては建築耐用年数を高めることで、維持管理や補修費用を削減することが可能となります。
このことを実証するように、最近では屋上緑化を組み合わせることを前提に、シンダーの防水保障期間を20年あるいは30年と延長するメーカーも現れてきています。

2010年10月25日

PR効果がある屋上緑化

屋上緑化に関して、実際に工事費を負担するビルオーナー側からすれば、屋上緑化に対する投資は、どんな形で、どの程度の期間で回収できるか、という点に一番の関心を抱くこととなっています。

前述したような断熱性の向上による冷房費の節減は、入居する企業のメリットであり、ヒートアイランド現象軽減 や雨水流出緩和効果などというのは、公共的な意義は大きいですが、ビル所有者にとっては何の得にもならないといった意見もあることは事実であります。

そこで注目されるのが、屋上緑化を行うことによるPR効果です。例えば、大阪難波のOCATビルでは、2004年に屋上庭園をオープン し、マスコミに取り上げられることで全集客数が10%程度増えたと言われています。

日本橋三越が屋上庭園を開設したのも、ガーデニング愛好者を屋上に呼び込み、それが階下で買い物をしてゆくという、いわゆる噴水効果を狙ったものであると言われています。

今回の計画は、賃貸や分譲集合住宅の屋上緑化であることから、このような集客機能を期待できるものではなく、屋上緑化の実質的な機能である省エネ効果や、建築物の維持修繕費の削減が可能であることをPRすると同時に、屋上ガーデニングや屋上庭園を利用できるメリットを充分アピールできる、魅力的で洒落たマンションといったイメージを付加することが重要であります。

このような屋上緑化の実情を踏まえ、私たちは屋上空間をひとつの庭園と見立てることで、荷重や環境的条件に適合し、日常の一部としての美しく魅力的な庭を創ることを目指しています。

2011年09月23日

屋上緑化計画平面図

富山県M病院(決定)

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屋上緑化施工写真

富山県M病院
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屋上緑化完成写真

富山県病院
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福井老人福祉施設屋上緑化

(回遊式屋上庭園)
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